2011.11.19 SCOOBIE DO 「Funk-a-lismo! vol.7」 at EBISU LIQUID ROOM[恵比寿]

満員のリキッドルーム。暗闇の中、白光を背に受け登場した4人。どよめきのような歓声。「Funk-a-lismo!vol.7 at 恵比寿!パーティーを始めようぜ!」とニューアルバム『MIRACLES』1曲目の『ありふれた愛を』でスタート。爽やかでハッピーなムードの楽曲を七色のライトが彩る。コヤマの横乗りに合わせて会場が揺れる。転調と共に心もふわっと舞い上がるよう。夕暮れ時の寂しさや刹那の美しさを感じさせる『Walkin'Around』を繋ぐと『真夜中のダンスホール』。お馴染みとなった《クイック&ターン》の右へ左へのステップや、EXILE風なコヤマ、マツキ、ナガイケによるダンス、「恵比寿少年少女合唱団」によるコーラスで、今日もフロアの熱気はぐんぐん上昇していく。モビーのソウルフルなドラムに乗せて「スクービードゥーワンマンライブへようこそ!スクービードゥーのライブは自動的に2マンライブになっちゃうってご存知ですよね?俺らと目の前にいるお前だよ!その場所で誰なのか何なのか名乗って下さい!」「FUNKY4!」「PLUS ONE MORE!」の応酬で『PLUS ONE MORE』へ。密度の濃いリズムがカラダを揺らす。いつも完璧なスクービーのライブだが、毎回その日だけのスリリングなぶつかり合いで音を鳴らしているのがよく分かる。その日のお客さんの熱やノリ、感触をしっかり映し出す演奏。

「感じてます。何をって?人気を」拍手&爆笑。何しろ歓声の大きさが全然違う。スクービーのライブはいつも実際の倍くらいの人がいるんじゃないかって思う程、みんなが声出してる。本当に最高のオーディエンスだ。「『MIRACLES』はスウィートかつメロウ、でも根底には常にファンキーですから。ファンキー4とプラスワンモアが鳴らすには最適のロックンロールってことだよ。君達のダンスに期待しちゃっていいかな?」とここからはキーボードに高野勳を迎えブランニューアルバムのナンバーへ。ストレートに胸に響いてくる歌と甘く豊潤なメロディーの『甘い未来』から『永遠と赤いバラ』。流れるようなメロディーはあまりに心地良くて聞き流してしまいそうだが、一癖も二癖もあるリズムがそうはさせない。酸いも甘いも知った大人のメロディー、間奏のギターの音色に思わずため息。高速のベースから激しいギターカッティングとシャープなドラムで始まったのは『言葉になんてならないね』。どれもが主張しつつも奇麗に混じり合う絶妙なバランスの演奏は心を隙間なく満たしていく。『ABC☆123』のホーン入りの演奏は眩いほどの明るさで、抜けきった笑顔のような歌と合わさって、とても清々しく輝いてる。空から陽の光のシャワーを浴びているように前向きな気持ちになる。生命の限りとその中で恋をする美しさを歌った『ドア』をしっとりと聴かせると、気持ちよいホーンの音色と会場からのハンドクラップと共に『恋の彗星』を軽やかに見せる。
そしてコヤマはしっかりと私たちの目を見て話した。
「今年は大きな地震があって、色んなものが変わってもう二度と戻らないものもあるのかもしれないし、価値観が変わってしまったってこともあるかもしれない。でもその後もずっと音楽を鳴らしていて確信することはね、音楽はなくならない。何でってこともないんだ。俺達は狂っちゃってるんだ。音楽がないと生きていけない。衣食住ロックンロールみたいなもんなんだよ。人間は今が最高って思えねぇと生きていけないと思うんだ。これから先もつまんねぇことやくだらねぇことはいっぱいあると思う。でも今が最高ってなれる瞬間を持っているっていう俺や君達は楽しく生きる才能がありまくりだと思うんだ。音楽はいつもそばにある奇跡って俺らは言ったけど、それは嘘じゃなくて、いつでもそばにあるっていうのはね、音楽は君が鳴らすもんだから。俺達が鳴らした音楽が君に届いて、君が心の中で鳴らしたら音楽っていうのは初めて鳴るわけ。奇跡って言ってるのは夢のような時間だけど現実だってこと。だって君が鳴らしてるんだから。君が音楽を捨てなかったら音楽はなくならないから。だから一生音楽大事にしてくれ。でもまたロックンロールの鳴らし方わかんねぇってなっちゃうかもしれない。そしたらいつでも来て下さい。俺達ね、君らの面倒は一生見るつもりだから」
大きな拍手が起こり、ニューアルバムの最後を飾る『あと1秒の夜が』を披露。極自然に無理をすることなく寄り添ってくれる温かい歌。悲しみや苦しさを越えた先にはきっと希望がある。そういうことが分かっていてもどうにもならない気持ちになるとき、そっとこんな音楽があってくれたらいいと思う。
ここからは「ノンストップで踊れますか?恵比寿?」ってことで、GS歌謡meetsロックンロールなテイストの『踊りませんか』で思い思いのダンスをしたところで「ぶっ飛ばせ!恵比寿!」と『Back On』で更にヒートアップ。怒号のようなカウントに震え、全員参加のハンドクラップで『MIGHTY SWING』。《やりたいことをやるしかない やりたいようにやるしかない 生きてるうちにやるしかないのさ》キラキラの生命讃歌をみんなで鳴らす喜び。本当にこの瞬間のために生きているのかもしれない、と思わせてくれる音楽。そしてミラクルホーンズの入った『TIGHTEN UP』。アガらないはずがない!高揚感と多幸感がフロアを包み込んでいる。メンバー4人もサポートメンバーもオーディエンスのみんなも、本当にいい顔してる。なにもかもが金色に光って見える。「何度も言ってるけどもう一回言わせて!お前ら最高だな!!」会場の隅から隅まで、スクービーのライブは関係者席まで、みんな声を上げ歌い手を叩き鳴らす。その高みを保ったまま、ホーンがあったらやっぱりこの曲『Oh Yeah!』へ。「サンキュー恵比寿!スクービードゥーでした!今日は本当にどうもありがとう。最後にロックンロールという奇跡を信じる君に歌いたい『ミラクルズ』」力強く踏み出すような自信と輝きに満ちた音、目の前がパーッと開けていくようなエンディング。「音楽はいつもそばにある奇跡。忘れんなよ!」
アンコールはスクービーにとって、そしてファンにとっても大事な欠かせない1曲となった『イキガイ』。《何よりも 好きなものがもしあるなら それだけで 生きていられるのは ホントさ》それはここにいるみんなにとってロックンロールであり、スクービードゥーの音楽だろう。その証拠に会場には愛としか言えないような強く温かなものが漂っていて、『バンドワゴン・ア・ゴー・ゴー』は本当に4人でというよりは、もうここにいる全員で鳴らしていた。前回のリキッド同様、Archie Bell & The Drells『TIGHTEN UP』に合わせて手拍子でのメンバーお見送り。そして曲が終わってもやっぱり誰一人帰らない熱いプラスワンモアの思いに応え、最後の最後は『夕焼けのメロディー』をホーン入りで。何も言うことない完璧な空間。「サンキュー恵比寿リキッドルーム!また会おう!愛してるぜ!スクービードゥー&ザ・ミラクルズでした!」スクービードゥーのライブはいつも最後にどこかに導かれるというか、答えを用意してくれている気がする。でもきっとそれは4人が用意しているのじゃなくて、4人とそこにいるみんなでその都度見つける答えなんだと思う。幻でも夢でもなく、今日ここで自らの身体と心で感じ、彼らと鳴らした本当の音、その魂の音こそが音楽であり、私たちはその音楽を鳴らすことで、現実と闘う力をも手に入れることが出来るのだろう。「音楽はいつもそばにある奇跡」その言葉を確信させてくれた素晴らしい夜。出来ることなら一人でも多くの人に、スクービードゥーのライブを通して、音楽の素晴らしさと力が漲るようなこの感覚を知って欲しいと思う。(Text by コヤマヒロミ/All Photo by シバタエリ)
SET LIST
01. ありふれた愛を
02. Walkin' Around
03. 真夜中のダンスホール
04. PLUS ONE MORE
05. 甘い未来
06. 永遠と赤いバラ
07. 言葉になんてならないね
08. ABC☆123
09. ドア
10. 恋の彗星
11. あと1秒の夜が
12. 踊りませんか
13. Back On
14. MIGHTY SWING
15. TIGHTEN UP
16. Oh Yeah!
17. ミラクルズ
EN1
01.イキガイ
02.バンドワゴン・ア・ゴーゴー
EN2
01.夕焼けのメロディー